2023年05月30日

東京創元社さんからいただきました



ありがとうございました。
楽しみに拝読いたします。

それからお詫びです。前回の『仮題・中学殺人事件』紹介の記事で、出版社へのリンクの文章に辻真先先生のお名前を書いていませんでした。急ぎ訂正の上、再投稿いたします。失礼しました。
さきほどブログを開いて初めてミスに気づいた次第です。
たまには見返さないと駄目ですね、ほんとに。


posted by 沢村浩輔 at 23:36| お知らせ

2023年04月30日

東京創元社さんからいただきました



基本的に本を頂いても感想は書かないことにしています(別に偉ぶっているわけではなく、恥を掻きたくないからです)。ですが今回は例外的に書きたくなりました。ただし個人的な思い出であり、作品の宣伝にまったく寄与しない(すみません)話なので読み飛ばしてください。


『仮題・中学殺人事件』を手にして、懐かしい気分に浸っている。
といっても、これから初めて読むのだが。
この本の存在を知ったのは遙か昔の高校時代だ。
当時、小峰元さんの『ヒポクラテスの初恋処方箋』というミステリを気に入っていた。その文庫解説を辻真先さんが書かれていたのである。(気に入った文庫本は、解説の内容まで覚えていたりしませんか? 私はそうです)
なぜか書棚に本が見当たらないので記憶だけで書くが、辻さんの解説はふたつの点で印象的だった。
ひとつはご自身を自虐的に書かれていたこと(解説した作品を持ち上げるための、テクニックとしての自虐風ではなく)で、高校生だった私は、「乱歩賞作家の解説を依頼されるような偉い作家が、なんでまた?」と不思議だった。
もうひとつは、解説の中に、この『仮題・中学殺人事件』が挙げられていたことだ。
〈仮題〉という暫定の意味を持つ言葉が正式な書名になっていることが面白く、いったい、どんな話なんだろう、と興味を惹かれたが、当時はインターネットもなく、周囲にミステリに詳しい人もいなかったので、どんな内容か知るすべはなかった。
書店や図書館を探しても見つからず、「まあ、いつか読めるだろう」と自分を慰めた。
話は逸れるが、やはり高校時代に読んだ赤川次郎さんのエッセイの中で、カーの『喉切り隊長』が絶賛されていた。「おお、そんなに面白いのか。ぜひ読んでみたい」と思ったが、品切れで入手が叶わず、このときも、「まあ、いつか読めるさ」と負け惜しみを呟くしかなかった。ようやく読めたのは、遙か未来の21世紀になってからで、書店で偶然に復刻版を見つけ、「マジか! 喉切り隊長が売ってる!」と驚き、すぐにレジに持っていった。さっき奥付を確認したところ、〈二〇〇二年四月十五日 二刷〉となっていたので、おそらく2002年のことだろう。
『仮題・中学殺人事件』を読むのは、さらに二十年以上も後になった。まことに人生は悠久の川の如しである。
今こうして手にしてみると、そんな過去のあれこれが五月雨式に思い出される。
表紙を見てどのような作品かついに判明した。帯に〈犯人は、読者であるきみだ!〉と書かれている。そういう話か! 昭和の時代にこのアイディアを考えついた人がいるのだ。
そして予想よりもずっと薄い本だった。個人的に、短い小説は短いことですでに価値があると思っている。
自分で書いてみると分かるが、たいていは事前の想定よりも長くなってしまう。短く書くのは実に難しい。
そうして書き上げた小説は、編集者から、「もう少し削ってはどうでしょうか」的なアドバイスを頂戴することになる。
主観的には削る箇所など見当たらないのだが、編集者の客観的な目には、いくつも削るべき箇所が見えるのである。
この攻防(?)を大げさに言えば、「冗長な部分や、無駄な箇所を省いた方がクオリティが上がりますよね」という価値観と、「いや、多少冗長な部分があっても、味があっていいじゃないか」という価値観のぶつかり合いである。
もちろん、クレバーな資本主義社会では、前者の価値観に軍配が上がる。
私は削った文章を読み返して、「なるほど、少し良くなったかもしれない」と渋々認める。実際、たしかに良くなったと思う。が、何かを失った気もする。

まだ一行も読んでいないのに、真夜中に長々と書いてしまった。
GW中に読みます。
そして読み終えたら、家のどこかにあるはずの『ヒポクラテスの初恋処方箋』を探し出し、数十年ぶりに解説を再読してみたい。

posted by 沢村浩輔 at 02:48| お知らせ

2023年04月27日

南雲堂さんからいただきました


お送りいただき、ありがとうございます。
今作も楽しみに読ませていただきます。

posted by 沢村浩輔 at 23:35| お知らせ